小ささ(Lessness)について
「小さいけど、最高のチームを作りたい。」
インディペンデントであること、マイノリティであることに共感を持ってきた自分にとって、以前は「小さい」ことへのこだわりは常に強がりと裏腹だった。
でも「小ささ」が武器であるということに確信できるようになったのは、37シグナルズの『小さなチーム、大きな仕事』を読んだからだろう
(ぼくらの世代のクリエイターはこの本に影響を受けた人も多いはず)。
ディーター・ラムスの「Less is more」なんていう言葉が有名だけど、なぜ「小さい」ことがよいのか。
- 身軽で柔軟
- 意思決定が早い
- 複雑さ、冗長さを免れる
- 多数決からよいものは生まれない
- 小さいという制約から生まれる創造性
etc.
挙げれば色んな要素があるだろう。
もちろんスケールメリットがある分野も存在する。
でも、ぼくが「小さい」ことにおいて一番重要なことだと思っているのは、今日あらゆる分野において、複雑化・大型化が志向されるなかで、「小さい」ことは選択であり、強靭な意思をもって獲得するものであるということだ。
このような「小さい」ことの利点は、法律家のような専門職にこそ当てはまるのではないか、というのがぼくの仮説であり、ぼくはこの仮説に基いてシティライツ法律事務所を経営している(そう何を隠そう、この本がネタ本です)。
不完全の美しさ。日本の「ワビサビ」のエッセンスでもある。
ワビサビの価値は、見た目の美しさを超えた特徴と個性にある。
物事の中にあるひびや傷も否定されるものではないと考える。
それはまたシンプルさでもある。
(前出『『小さなチーム、大きな仕事』より)
これは、もう1つの日本の可能性?
繰り返しになるけども、小さいけど、最高のチームを作りたい。